Sony's Dassault Falcon 900EX

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小型ジェット・ファルコン900EX見学


”贅沢な乗り物”のケーススタディで小型ジェットの見学を行った。
というのも、電気自動車を普及させるにはバスやトラック、軽自動車 からではなく、小量生産でも割のあう「高級車」からだというのが 清水先生の考えがあるからだ。
ルシオールは、小型高性能で、ついでにスポーティーでもあるが、 あの軽自動車サイズでは、誰もが「せいぜい100万円」のクルマと見積もる。 一気に大量生産できれば、そんな価格で売り出すこともまんざら夢ではないが、 最初にEVを買える人の数を考えれば不可能。 「いつかはクラウン...」のクラウンになるような、電気自動車からはじめる べきだというのは、見方によれば理にはかなっていることだ。

1999-4-5

”贅沢な乗り物”の代表といえば、それは自家用ジェット機。
縁あってソニーの所有する ダッソーファルコン 900を見せて もらうことになった。外観は、このような図。 全長と両翼端までの距離が両方とも凡そ20mというサイズ。
コックピットの様子。
最新の”グラスコックピット”では、CRT上に全ての情報が表示される。 主にパイロットは、スイッチでコマンド入力し、その司令通りに 飛行しているか監視するのが仕事のようだ。 レーダーに無線誘導、衝突防止装置と、自動操縦とそのナビゲーション システムに囲まれており、自動車とは違って、ウインドシールの外を見ること、 有視界で飛ぶことはジェットのスピードの現代には無意味なことのようだ。
コックピットのすぐ後ろにあるバー。
ハッチの階段を上がって乗り込むとすぐ目の前にある。 グラスなどは倒れたりして割れないように専用品のようだった。 機内の調度品のほとんどはマホガニー材でできている。
バーの反対側にはオーディオがセットされていたが、 それはソニーのカーオーディオだったので、それだけは見慣れた ものだった。
客席についているテーブル。
これもマホガニーだろうが、離着陸時の安全面から収納できるように なっている。 マホガニーは軽いが、渋い深みがあって、さすがに良い感じ。
暗くなってしまったが、収納棚。
引き出すと椅子になる。 ファックスも装備されていた。
レザーの客席。
前後だけでなく回転して固定することもできる。 メインの客席は向かいあわせになっていた。
金ピカの洗面台。
洗面台の下は上水用のポンプのようなものがついていた。
反対側。
トイレットペーパー入れとフラッシュ用のスイッチなども金ピカ。 これくらいの買い物になると、内装は注文で作らせるものなので、 オーナーの趣味が出るものだが、室内の装飾にも金のモールが入っていたり、 金の使用が多かった。 アメリカ的というか、秀吉的というか、この辺りは他の人にも 評判悪かったです。
学生揃って記念撮影。
ナンバー2エンジン。
ファルコン900は3発のジェットで、これは尾翼の下の第2エンジン。 コンピューターは中央上の黄色い三角のついた黒い箱。これでこのエンジンは 全て制御している。 オレンジのパイプを挟んで下の黒いのはスターターモーターで9kWの出力とあった。 大きなエンジンだがスターターは意外と小さい。 別にAPU(補助動力装置)があって、APUを起動してからスターターを回すそうだ。 もちろん格納庫では外部から電源をとっているので、それでも始動できる。
左側のナンバー1エンジン。
エンジンマウントは、わずかにボディーから伸びたステーに上下でボルト止め。 ヨー方向の押さえがエンジン後部に一個所あるだけだそうだ。 最近のエンジンはアルミではなく、カーボンの複合材がほとんどで非常に軽いという。 しかし、翼は別でアルミの削り出しだという。 馬鹿でかい主翼を、どうやって削るのか興味のひかれるところだが、主翼は燃料タンク でもあるので、翼の形状を出しつつタンクを成形するのは削り出しが一番なんだろう。

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